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【7分でわかる】DXが失敗する原因と成功の鍵となる「業務の棚卸し」

DX成功の鍵となる「業務の棚卸し」とは

 DXを成功させるカギとなるのが「業務の棚卸し」です。業務の棚卸しは、デジタル化にあたって、事業を形成する業務プロセスが適切であるか、効率的であるかを見直す作業です。同時に現状の問題点や課題をあぶりだし、業務改善の俎上に乗せていきます。

(1)業務状況とリソースの把握

 業務の棚卸しによって、各業務の現在の状況やリソース(資源)の利用状況を明確に把握できます。各部門の役割や業務分担、時間と労力の配分などを把握できると、人員配置や業務プロセスが適切であるかを判断できるようになります。経営判断を行う際に役立ちます。

(2)業務上の課題の発見

 業務の状況が明確になると、業務上の課題や問題点を発見しやすくなります。各プロセスや作業手順でのムリ・ムラ・ムダ、品質の低下などが明らかになり、業務のボトルネックや課題を特定できるようになります。

(3)業務の属人化の防止

 中小企業で起こりがちな、特定の従業員に業務が集中する「業務の属人化」も発見できます。業務マニュアル等を整備と業務データとともに共有することで、誰もが同じ業務を遂行できるようになります。事業継続のリスク分散と同時に負荷分散による生産性向上を期待できます。

(4)業務プロセスの最適化

 業務プロセスのムリ・ムラ・ムダを削減し、作業効率を高めてコスト削減につながります。同時にプロセスの可視化と改善によって、品質管理やイレギュラー対応がスムーズになり、製品やサービスの品質が向上します。業務プロセスの最適化は生産性と競争力の向上を実現します。

(5)業務の棚卸しの手順

 業務の棚卸しには、大まかに3つのプロセスがあります。実行するうえで重要なポイントは、「現場の声」と「可視化」です。

 現場の実務担当者の視点を通して問題や課題を特定し、それらが誰の目からも明らかになるように、わかりやすく整理できれば、業務の棚卸しは成功と言えます。収集したデータと可視化した業務プロセスの問題点や課題から、改善案を検討していきます。

①実施する範囲を決定する
対象と業務プロセスを決定します。すべての業務を一度に棚卸しすることは難しいので、優先順位をつけましょう。事業の中で重要なプロセスから着手して、関連するプロセスに展開するのが一般的です。

②フォーマットを作成する
棚卸しの内容を可視化し、記録するためのフォーマットを作成しましょう。棚卸し作業を効率よく進めるに、データ収集用のフォーマットやテンプレートを用意すると効果的です。何もない状態だと、部署ごとにどんな情報を提出すべきか迷ったり、情報の内容や質に偏りが出たりする可能性があります。

③担当者へのヒアリングを行い、記録する
提出された情報を元に、実務担当者や関係者と対話しながら、業務の実態を把握します。現場からのフィードバックや意見は貴重な情報です。②で作成したフォーマットに記録し、データを整理します。収集したデータを可視化し、グラフや図表を活用して整理すると、業務プロセスを直感的に把握できるようになります。

<ここまでのポイント>
・業務の棚卸しは、業務プロセスが適切であるか、効率的であるかを見直す作業。
・業務の棚卸しにより業務の適正化、効率化、属人化の防止ができる。
・業務の棚卸しでは「現場の声」と「可視化」が重要。

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