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デジタル化のメリットとリスクとは。設備業ならではのポイントを解説

デジタル化のメリットとリスク

 デジタル化のメリットについてはすでにイメージとして伝わっていると思いますが、ここでは少し掘り下げてみたいと思います。また、デジタル化のリスクについても解説していきます。

(1)デジタル化のメリットは生産性向上と持続可能性の強化

 デジタル化によるメリットを具体的に挙げてみます。設備業の業務フローで例を挙げると、デジタル化した見積データは、受注後の工事管理、原価管理、請求・入金管理、勤怠・労務管理、アフターフォローなどのプロセスで流用できるようになります。その結果、各プロセスの入力作業などが軽減されます。工事ごとに原価や労務管理などを紐づけられるため、業務が可視化され、全体像を把握しやすくなります。すると、業務のボトルネックや特定の人しか把握できない業務をなくすなど、事業継続に向けた課題解決もできるようになります。

①転記作業や集計の自動化
 重複入力や計算ミス、書き間違いなどのケアレスミスを減らせます。
②業務全体の省力化
 テンプレートや過去データのコピーを活用して作業量を削減できます。
③業務の流動化
 データの一元管理と情報共有により業務の属人化を避けられます。
④業務や経営状況の可視化
 蓄積されたデータから業務の実態や経営状況を把握できます。
⑤柔軟な働き方
 クラウド活用で時間や場所を問わず仕事ができるようなります。

 業務負担の軽減と残業時間などのコスト削減だけでなく、空いた工数を新たな業務に投入すれば、品質管理や業績アップを期待でき、研修や休暇にあてることで従業員満足度の向上も図れます。蓄積したデータを時系列や定点で分析すれば、自社の経営課題や業務上の問題点の発見と改善につなげられます。こうしたプラスαによって、企業としての持続可能性が強化されます。それこそが、デジタル化によるメリットの重要なポイントです。

(2)失敗したらどうなる?デジタル化のリスク

 「デジタル化のリスク」というと、情報漏えいなどのセキュリティリスクが浮かぶと思います。しかし、それらは対策できるリスクであり、アナログにもセキュリティリスクはあります。

 ここで知っていただきたいのは、“見えない” デジタル化の失敗です。

 たとえば、イレギュラー処理が多かったり、システムを利用しない社員がいたりして、システム上でデータを一元管理できない場合などは、業務のデジタル化ができているとは言えません。そういう状態でも、担当者の業務負荷は軽くなったのでシステム導入に成功したと考える経営者も多いようですが、デジタル化によるメリットは得られません。

 このケースの厄介なところは部分的に導入効果を感じられるために、失敗しつつあることに気づきづらいことです。しかし、期待したような効果は感じられないので、「デジタル化って思ったほど効果がない」という印象を持ってしまいます。そうなるとデジタル化への投資に対して消極的になり、デジタル化を進める他社と比較すると、競争力が低下していきます。

<ここまでのポイント>
・業務負荷やコスト削減に加えて、プラスαのメリットが期待できる
・“見えない”デジタル化の失敗が、将来的な競争力低下につながる

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