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  5. 【消防設備 DX】紙とExcelから脱却!デジタル化で消防設備点検は変わる

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 消防設備業界で長らく続いてきた紙の報告書やExcel管理にも、デジタル化の波が到来しています。AI自動化やデータの一元管理がもたらす変化が、企業間の競争力格差を生む可能性があります。消防設備業のリアルな課題とデジタル化による解決策を解説します。

目次
-気づいていますか?消防設備点検の常識が変わる可能性
 タブレットひとつで手作業と目視による点検が不要になる?
 デジタル格差で生まれる消防設備業界の変化
-消防設備点検あるある!点検業務のリアルな悩み
 あるある①:Excel管理と紙台帳の破綻
 あるある②:リスケの嵐と非効率な移動
 あるある③:見積忘れと請求漏れ
 あるある④:手書き記録からの清書作業
 あるある⑤:たまり続ける未完了の報告書
 あるある⑥:デジタル対応への要求増加
-デジタルでそんなことまでできるの?消防設備DXの可能性
(1)脱Excelで管理業務をスマート化
(2)リスケ対応も楽々!スケジュール管理の最適化
(3)一元管理で収益率をアップ
(4)こんなに楽になる?現場作業の効率化
(5)データ活用による付加価値創出
-消防設備のDXを体感できる「消防設備士サミット2025」

気づいていますか?消防設備点検の常識が変わる可能性

タブレットひとつで手作業と目視による点検が不要になる?

 消防設備点検の現場にもデジタル化の波が到来しています。アメリカでは、タブレットのカメラを使ったAI活用システムで、人の手と目に頼っていた消火器点検が自動化されています。近いうちに日本上陸が予想されるこのシステムは、タブレットカメラが消火器を撮影するだけで、圧力計の数値や外観異常を自動判定し、点検結果を記録します。従来なら点検員が一台ずつ目視確認し、手作業でチェックシートに記録していた作業が、わずか数秒で完了するのです。

 さらに驚くべきは、点検から報告書作成まで一気通貫でデジタル完結することです。現場での点検から事務所での報告書作成まで、すべてがシームレスに連携し、人的ミスや転記作業を大幅に削減できます。

デジタル格差で生まれる消防設備業界の変化

 日本国内でも、デジタル化は着実に変化をもたらしています。デジタルツールを活用する企業は、同じ人数でより多くの物件を管理できるようになり、点検時間の短縮、報告書作成の自動化、スケジュール最適化により、コスト競争力と顧客満足度の両方で優位に立てます。

 一方、人材不足が深刻化する中、アナログの業務管理は限界に直面しています。ベテラン職員の退職や若手人材の確保困難により、従来の業務スタイル維持が困難になっています。

 また、顧客からのデジタル対応を求める声が高まっていくと考えられます。建物管理会社や不動産会社のデジタル化が進み、点検結果のリアルタイム共有やデジタルデータでの書類提出を求める声は増えるでしょう。デジタル化に対応できない企業は受注できなくなるリスクに直面しています。

<ここまでのポイント>
・デジタル化への対応が競争力を大きく左右する。
・人手不足や物価高で従来の業務スタイルが続けられなくなる可能性が高まっている。

消防設備点検あるある!点検業務のリアルな悩み

あるある①:Excel管理と紙台帳の破綻

 契約物件が増えてくると、Excelファイルの台帳は重く、検索も困難になります。紙の図面や過去の点検記録を探すのに時間がかかり、担当者の交代や退職で「どこに何があるか分からない」状態になっていませんか?顧客からの問い合わせに即座に対応できず、機会損失につながるケースも少なくありません。

あるある②:リスケの嵐と非効率な移動

 「明日の点検、延期になりました」「来週の予定を前倒しできませんか?」スケジュール変更への対応に疲弊していませんか?効率的な巡回ルートを組めず、移動時間ばかりかかってしまったり、さらに直前キャンセルの連絡が間に合わず、無駄足になることも。

あるある③:見積忘れと請求漏れ

 点検で不具合を発見しても見積書を出し忘れたり、点検完了後の請求書発行を忘れて売上を取り損ねたり。現場で「ついでにここも見てもらえる?」という口約束の追加工事も、記録が残らないと、無料奉仕になってしまう場合もあります。

あるある④:手書き記録からの清書作業

 現場では点検作業をしながら手書きのメモやチェックシートに記録し、事務所に戻ってからExcelやWordで報告書を清書していませんか?また、現場の写真も「どの物件のどの設備?」と分からなくなり、確認作業でさらに時間を取られます。

あるある⑤:たまり続ける未完了の報告書

 点検は順調に進んでも報告書作成が追いつかず、気がつけば未完了の報告書が10件以上たまり、残業や休日出勤の原因になっていませんか?現場作業は得意でも、事務作業で時間を取られるジレンマを感じている方も多いのではないでしょうか。

あるある⑥:デジタル対応への要求増加

 顧客である管理会社などはデジタル化が進んでいます。従来のアナログ対応では、大手企業のニーズに応えられず、競合他社に契約を奪われるリスクが高まります。

<ここまでのポイント>
・アナログの管理で業務の煩雑化に対応しきれず、非効率になっている。
・スケジュール管理の複雑さが業務負荷になり、請求漏れなどの損失を招くことも。
・これらはDX・デジタル活用で改善できる。

デジタルでそんなことまでできるの?消防設備DXの可能性

 石田データサービスの建物管理・スケジュール管理ソフト「Planner EX」と点検結果報告書作成ソフト、工事積算見積システム「本丸EXv2」、工事原価管理システム「二の丸EXv2」の連携により、点検業務の契約台帳から業務管理・報告書作成・請求・修繕見積などをワンストップで管理できます。

(1)脱Excelで管理業務をスマート化

 「Planner EX」では、契約台帳のデータをクラウド上で一元管理できます。点検作業の現場でもスマホやタブレットから物件情報を確認し、その場でデータを更新可能です。

 物件名、住所、担当者名など、あらゆるキーワード検索で必要な情報にすぐアクセスでき、「あの物件どこだっけ?」と探す時間が解消されます。担当者が変わっても、過去の経緯を把握して適切な対応ができます。

(2)リスケ対応も楽々!スケジュール管理の最適化

 「Planner EX」のスケジュール管理機能は、月間・週間・日間のスケジュールを直感的に把握でき、ドラッグ&ドロップで簡単にスケジュール変更できます。
AIが自動で最適ルートを提案し、移動時間を計算して効率的な巡回ルートを設定。ルートの組み換えに時間を取られることなく、燃料費の節約と作業効率の向上を実現します。

 また、関係者への通知送信でスケジュール確認や変更連絡が簡単にでき、変更時の連絡漏れを防止し、関係者全員で最新のスケジュールと変更履歴を共有できます。

(3)一元管理で収益率をアップ

 点検結果報告と請求処理、見積作成の業務を連携し、請求漏れや見積の出し忘れを防止します。

-点検結果から見積作成:現場で発見した不具合をその場で見積に反映でき、見積の提出忘れを防ぎます
-自動請求処理:点検完了と同時に請求処理が実行されるので、請求漏れを防げます
– 取引の透明化:現場での顧客とのやり取り履歴も記録に残せるため、すべての取引が明確になります

(4)こんなに楽になる?現場作業の効率化

 点検作業の進捗状況をリアルタイムに把握し、現場で入力した情報がそのまま正式な記録となり、点検完了と同時に報告書が作成されます。報告書作成の作業を大幅に省力化できます。現場で撮影した写真を該当する設備や点検項目に自動的に紐づけられるため、写真の整理や仕訳作業が不要になります。

(5)データ活用による付加価値創出

 デジタル化で蓄積されたデータを、新規事業や付加価値の創造に活用できます。蓄積した点検データから設備の劣化傾向を分析し、故障前に交換や法定点検以外のメンテナンスを提案可能。顧客への設備稼働向上というメリットを提供し、受注機会を拡大します。

 また、定期的な点検結果の報告やスケジュール管理の連絡を、システムから簡単に送信できるので顧客とのコミュニケーションが密になり、より信頼できるパートナーへと関係性を深化できます。

参考:消防用設備点検支援ソフトてんけんLEAD|株式会社セキュリティソフトウェア
参考:[PlannerEX]建物台帳管理・スケジュール作成システム
参考:消防設備点検結果報告書作成ソフト消防くん | 株式会社ビジネス・ワン

<ここまでのポイント>
・デジタル化で、従来の課題を根本から解決できる可能性がある
・業務プロセス全体の効率化と自動化、データの一元化を実現できる
・データ活用で従来にない付加価値サービスの創出が期待できる

消防設備のDXを体感できる「消防設備士サミット2025」

 消防設備点検は変革のときを迎えています。アメリカ発のAI活用点検自動化ツールの上陸も変化のきっかけになりそうです。

 今回ご紹介したPlannerEXと消防設備点検報告書作成システムとの連携ソリューションでは、消防設備の業務管理から報告、見積・請求まで一元管理し、大幅な効率化を実現できます。さらに、デジタル化で蓄積したデータを活用することで予防保全などの新たな付加価値や新サービスの展開も可能になります。DX・デジタル化の取り組みにはIT導入補助金を活用できます。

 社会インフラを支える重要な仕事だからこそ、持続可能な成長のために変化を受け入れる姿勢が重要です。

 「どこから手をつけたらよいかわからない」という方や最新の情報を知りたい方は、「消防設備士サミット2025」がお奨めです。最先端のIoT・AI・ロボティクス技術など、消防設備に関わるDXソリューションの総合展です。石田データサービスも出展する、「未来の消防設備」を体感できるイベントにぜひご来場ください!

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消防設備士サミット2025

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